温熱・音波・水・電気・光線などの物理的エネルギーを利用して、いろいろな症状・障害を改善させる療法を「物理療法」といいます。たとえばマッサージやお灸、レーザー治療、赤外線治療、温泉浴なども物理療法です。物理療法は、臨床の場で多く採り入れられています。 ここでご紹介する高圧電位療法もまた物理療法のひとつ。痛みの緩和や循環の改善を目的に、高電圧エネルギーを用います。
高電圧エネルギーを利用するからといって、からだに電流を流すわけではありません。高圧の交流電界をつくり出す専用の医療機器を使い、からだ全体を電界で包み込むことで治療を行います。 電界とは電気のある場所のこと。通常は感じられませんが、電圧がかかっているもののまわりには必ず発生します。送電線や家庭電化製品のまわりはもちろん、雷雲と大地の間にも大きな電界が生じています。このように電界は、実は電気にあふれた自然界にもあたりまえのように存在するもので、程度を超えなければ決して害はなく、それによる刺激はむしろ、健康なからだづくりに効果的にはたらきます。
高圧の電界に包まれたからだの中では何が起こっているのでしょう。 高圧電位療法によって現れる変化のひとつは血液の流れです。全身をすっぽり包んだ電界の刺激は、からだ全体の血液循環をよくします。そのため、栄養素や酸素をすみずみまで届けたり、二酸化炭素や老廃物を運搬したりという血液本来の機能が高められ、血行不良が原因で生じていた多くの症状や障害もスッキリと解消します。 高圧電位が血液に与える影響はそれだけではありません。 電界に身を置くと、マイナス電荷をもった電子が体内に入り込み、それによって血液のpH緩衝のはたらきが強化されます。 ひとの血液の水素イオン濃度(pH)は厳密に調整されており、pH7.35−7.45の弱アルカリ性です。この値が正常の範囲からわずかに外れるだけでも重篤な状況を招きかねず、たとえばpH7.2あたりで昏睡状態に、アルカリ性に傾き過ぎpH7.7くらいになると痙攣を起こしたりします。pH7.0を切った酸性では当然生きてはいられません。 このように正確に調整されているpHですが、生活習慣やストレスなどから、ときにバランスが乱れやすくなります。その乱れをただし、一定のpHに保とうとするはたらきを電子の力は助けます。 健康なからだは健康な血液から。不快な症状を和らげ、さまざまな病気には、血流の改善を急ぎ身体の機能を正常化させることが大切です。
自分の意志とは関係なく自動的にはたらく神経を自律神経といいます。内臓の動きや呼吸・消化・代謝などのはたらきをコントロールしている重要な神経で、そのバランスが乱れると、めまい、立ちくらみ、頭痛、肩こり、冷え性、不眠、顔のほてり、疲れやすい等、さまざまな症状がみられるようになります。 全身に与えられた電気エネルギーは、全身の血流を改善することで、この自律神経や内分泌系の調整に大きく貢献。それによって、身体の生体恒常性(ホメオスターシス)維持のはたらきがより高められ、ひとが本来持っている自然治癒力も強まるため、症状の緩和はもちろん、病気になりにくいからだづくりも叶います。